これから寒い季節となると多くなる「冷えのぼせ」。聞いたことありますか?私たちは普段、治療を行っている中でこれからの季節になるとよくある症状です。冷えのぼせというのは、簡単に言えば頭の方は熱くて足の方は冷たくなるということです。こういう症状になると体への影響はどんなものがあるのか紹介していこうと思います。
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そもそも何故そうなる?
原因については様々ありますが、ここでは東洋医学を基にして説明していこうと思います。東洋医学的見地からみると腎経、膀胱経の二経に原因がありそうです。陰経である腎経は足もとから頭に向かって昇る性質があり、この働きが弱くなると足がだるくなったり、冷えたり、力が入りにくくなったりします。
また膀胱経は陽経であり目から始まり足もとに向かって上から下へと流れています。これがスムーズに流れないと頭の方で熱がこもってしまいのぼせたり頭痛がしたりめまいや耳鳴りを引き起こすこともあります。
腎経と膀胱経は表裏をなし、お互い助け合っています。どちらかが弱まればもう一方も弱くなります。この二経の働きが弱まると上述した症状に加え「冷えのぼせ」の症状も出てきます。(なぜこの二経が弱くなるのかというのを説明すると大変ややこしくなるのでここでは割愛させていただきます)
冷えのぼせによる体の影響は?
まずはとにかく足がだるくなります。また頭は熱く足は冷たいのですから寒い冬でも上半身は厚着しているととても暑くなりますし足はとても冷えます。またふらつきやすく、寝つきも悪くなります。さらに悪化すると食欲不振にもなる可能性があります。糖尿病や高血圧症の持病をお持ちの方もこういった症状を呈することがあります。
それに対する鍼灸治療
冷えのぼせの場合、上半身の体内の熱を下げるか下半身の循環を良くし腎経の働きを強めるよう治療します。ふくらはぎ付近に軽く鍼をし、足首より先の部分にお灸をします。また頭にこもっている熱を取るために頭に少し鍼をしたりします。だるさぐらいであれば1回の治療でも軽減はすると思われます。
自宅でできるセルフケア
わかりにくいかもしれませんがふくらはぎ付近の経絡の図の流れに沿ってマッサージすることでも効果的です。硬いなと感じるところはやや強めに押すといいでしょう。湯舟でやるのもいいかもしれませんね。もしふくらぎなどに静脈瘤などある方はやらないでください。
まとめ
なぜこんな状態になるのかは糖尿病などの持病のある方は別として様々なストレスや気温の変化、環境の変化などが複雑に絡み合って発症していると考えられます。どんな症状でもそうですが「いつか良くなる」とタカをくくっていることが悪化の原因ですから体の異変に気付いたら早めにご相談ください!