みなさんの体質はどのタイプ?

人間にはそれぞれ体質を持っています。だいたいは先祖から受け継がれて現在に至ります。その体質を認識することで様々な症状の予防をすることができます。治療をする上でも私たちはおおまかにどんなタイプか問診などしながらある程度当てはめていき、それに応じた治療を行います。

大きくわけて6つのタイプ

・気が不足する気虚タイプ(溜息が多い、冷え症、風邪をひきやすい)

このタイプの方はたいてい溜息が多く、肌は乾燥しがちで胃腸も弱いという方が多いです。寒さは苦手で冬に体調を崩しがちです。この体質の方はお風呂などでしっかり温まるのはもちろんですが体を温める食べ物や飲み物を摂取し内臓から温めることが大切です。

・気の流れが滞る気滞タイプ(いらいら、怒りっぽい)

このイライラしやすいタイプの方は体の力がいつも入っていてリラックスできない方が多いです。食いしばることがあり、肩や背中、腰が常に強張っているという印象を受けます。こういうタイプの方はしっかり呼吸することが大切です。寝る前にしっかり腹式呼吸をして体内にたくさん酸素を取り込みましょう。そうすることで強張った筋肉も少しは緩むはずです。またリラックスできる音楽、場所、飲み物などほっと一息つけるものを見つけましょう。

・血が不足する血虚タイプ(めまい、立ちくらみ、肌がかさかさなど)

このタイプの方たいてい色白でやせ型、肌に艶がない方が多いです。気虚と同様に冷え症でもあります。頭痛やめまいなどになりやすく少し動くだけでも疲れて座り込むという方もおられます。この方はまずしっかり水分を摂り、鶏肉などでしっかりタンパク質を補い、少しづつでもいいので運動を行いましょう。冷たい飲み物や食べ物(刺身など)はできるだけ避けた方がいいでしょう。

・血の流れが滞るお血タイプ(頭痛や肩こり、顔色につやがないなど)

このお血タイプはこの6タイプの中で一番わかりやすいです。特徴は肌は浅黒く血色が悪く唇も色が悪い。血流が悪いため肩こりがひどい。手足が冷えやすい。これは偏見かもしれませんがお血タイプの方はコーヒーが好きで喫煙される方が多いように感じられます。たいてい運動が嫌いな方が多いのでどんな運動でも構わないので少しづつ始めましょう。肩や背中が凝りやすいので腕や肩を動かす運動がいいかもですね。コーヒーやアルコールではなく水分をしっかり摂取する方が良いでしょう。

コーヒーの飲みすぎは血流を悪くする

・水が足りない陰虚タイプ(微熱、耳鳴り、から咳きなど)

このタイプは頭寒足熱が良いとされますがその逆をいくタイプです。頭の方は暑く足元冷たい、冷えのぼせの方が多いです。体の中に熱がこもりやすいのでよく寝汗をかきます。また肺も熱によって乾燥していしまいから咳きが出やすい。陰虚タイプの方は水分の摂取が極端に少ないので意識して水分を摂るようにしましょう。またこもった熱を発散させるために軽い運動は必要です。少しでもいいので体を動かすことを心がけましょう。辛い食べ物はまた熱をこもらせるので辛い食べ物にも注意が必要です。

・水が停滞する痰湿タイプ(高血圧、血中コレステロールが高め)

このタイプの方は浮腫みやすくやや太った方に多いです。生活習慣病にかかりやすく糖尿病の方はこのタイプといえます。また膝や腰などの痛みが取れにくいのもこのタイプの特徴といえます。このタイプの方への治療では体にたまった湿を取るために灸治療をよく行います。特に食生活に気を付ける必要があり腹八分を心がけましょう。間食や甘い物の摂りすぎに注意が必要です。規則正しい生活リズムを心がけ、軽い運動をするようにしましょう。

食べ過ぎには要注意

体質のタイプを見極める!

私たちはこのタイプを見極め、それに応じた治療をしていくわけです。ただやはり十人十色で、すんなり当てはまるわけではありません。そこを見極めるのが治療の技術といえます。

みなさんはどのタイプに近いでしょうか?

何となくでもいいので自分のタイプを知り、予防することが養生です。これから春に向かうこの季節は気滞タイプの方が影響を受ける季節です。浅い呼吸にならないよう深く腹式呼吸を心がけリラックスした時間を少しでも作るようにしましょう!

リラックスタイム

奥村 和弘

奥村 和弘

鍼灸師。体育大学出身。フィットネストレーナーとして10年勤務。さらに探求を深めるべく東洋医学を学び鍼灸師に転身。治療歴15年のまだまだ駆け出しですがスポーツ障害から体質改善、美容鍼まで患者様のニーズに合わせて治療させていただきます。

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