鍼灸治療に携わってきてうつ症状に効果的なのはわかってはいました。また黄帝内経などの古典にも「うつ」という言葉は出てこないですが類似の症状に効く治療法があげられたりしていました。ただ一般的に立証されておらず、声を大にして「効果的ですよ!」といえない現状でした。しかしそれがうつ病学会で効果があると発表されたのです!
国民のための鍼灸医療推進機構のサイト内でその記事が紹介されていました。その中の記事を一部抜粋します。
「自律神経の症状は西洋医学の治療では手が届かない部分で、抗うつ薬の副作用でかえって身体症状が悪化する場合も少なくありません。抗うつ薬で心の症状が改善し、抗うつ薬を減らしていけば体の症状も軽減していく一方で、患者さんは『気持ちは楽になったけど体の調子が悪い』と訴える。それが、今回の鍼灸を用いた研究で、抑うつ、怒り、不安といった心の症状だけでなく、自律神経の症状も改善するという結果が出たのです」
医学会でこのように発表されたのはとても画期的なことだと思います。最近は少しづつ鍼灸について認められつつありますが、まだまだエビデンスが不足しており科学的に立証されたものは数少ないですが、いずれ少しづつ立証されていくものと思われます。日々、肩こりや腰痛といった一般的な症状からエイズなどの難病にいたるまで多くの論文が発表されています。立証されるのも時間の問題でしょう。
「鍼灸」がうつ症状を改善する 専門医が学会で発表 https://hc.nikkan-gendai.com/articles/276052
鍼灸師としてはこれにあぐらをかいている訳にはいけません。日々勉強を怠らず患者さんの症状に真摯に向き合い、常にブラッシュアップしていく必要があります。
安全で安心して効果のある施術を行うために、精進し続けます!