乾燥シーズンを乗り越えるためにできることは?

今週から気温が一段階下がり冬の足音が聞こえてきましたね。気温が下がるとすぐ感じたのが「乾燥」です。手や足、顔などがカサカサして乾燥してきたな、と感じるものです。内臓も一緒で体調によっては肺が乾燥の影響を受け、から咳が出たり食べ物によっては痰が絡む咳になったりすることもあります。

今のシーズンを東洋医学的にみてみると・・

東洋医学的にこの季節をみてみると五行説で木、火、土、金、水の中の「金」にあたります。「金」は五臓でいう「肺」になります。「肺」は口から取り入れた新鮮な空気を体に巡らしたり皮膚の表面を潤して外敵から守る、などという主な働きがあります。この「肺」の働きがこの季節になると活発に動き体を守るのですが様々な要因で「肺」の働きが落ちると空咳がでたり乾燥肌になったりします。もっと働きを落とすとその「肺」と表裏の関係にある「大腸」までも働きが落ち下痢などの症状がでることもあります。

今のシーズンの食養生法は?

食養生法としては「肺」を養うものとして「辛いもの」が挙げられます。塩辛いのではなく唐辛子など香辛料を含んだ辛いものです。この時期に香辛料などを含んだ辛い食べ物を摂ることで体は芯から温まります。それとともに皮膚表面も潤します。適量を摂れば腸の働きも良くしてくれます。このように「肺」や「大腸」の働きを助長してくれますので意識して摂るようにしましょう!

軽い運動もとても重要です!

運動によっても「肺」の働きを助けてくれます。この時期は「食欲、読書、運動の秋」とも言われます。どの分野においてもちょうど良いシーズンだということです。寒さもそこそこの今のシーズンほど運動に適したシーズンはありません。その運動もダラダラ汗をかくほど強度の高い運動は必要ありません。軽く息がはずむ程度の運動で十分です。その中でしっかり深呼吸などを行い新鮮な空気を積極的に取り入れましょう!

当院での治療は?

当院での治療というと温灸や吸い玉といった体を温める治療がメインとなります。温灸は肺を潤す作用もあり空咳には効果的です。吸い玉は温めるイメージはないかもしれませんが腰椎~仙椎付近に吸い玉をすることで腰回りがポカポカしてくるのを感じてもらえると思います。この時期に体を温めることは冬本番を迎えるにあたり準備しておくという意味で大変重要なんです。

最後に

冬本番を迎える前のこの時期はご自身でできる養生をしっかり行ってもらうことで寒い冬も体調を崩すことなく乗り越えることが可能なんです!最低限、規則正しい食事、睡眠、適度な運動、この3つは意識してみてください!また既に体調が万全でないと感じておられる方はお早めにご相談くださいね!

奥村 和弘

奥村 和弘

鍼灸師。体育大学出身。フィットネストレーナーとして10年勤務。さらに探求を深めるべく東洋医学を学び鍼灸師に転身。治療歴20年を前に未熟さを痛感しブラッシュアップ中です。体の整体治療、食いしばり改善治療、その他顔鍼など様々な症状の施術に日々、奔走しております。

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