私は鍼灸師資格を取得して10年以上経ちますがその頃と現在と比べてもはり、きゅうのイメージというのはほぼ変わっていません。ただ広く周知されるようになったのは事実ですがまだまだ「痛い」「熱い」のイメージは払しょくされていないのが現状です。
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鍼=注射針ではありません!
よく「注射の針と一緒ですか?」と聞かれることがあります。
はっきり言いまして注射の針と鍼灸の針では形状がまるで違います!
注射は筋肉や皮下に刺し薬品を体内に入れることが目的ですので先端が斜めにカットしてるために皮膚に対してななめに刺すようです。対して鍼灸の針はまず髪の毛よりも細いのが特徴で先端が丸くなっており鋭い痛みはあまりありません。加えて日本で生まれた「菅鍼法」という打鍼法でさらに痛みは少なくなります。たいてい刺さったのもわからなかったと言われるほどです。
灸=やけど(お仕置き)ではありません!
年代は定かではないですが昭和の初期の頃から「悪いことをしたからお灸をされる」や言葉にも「たっぷり灸をすえてやった」(意味:きつく注意したり罰を加えたりしてこらしめること)などがあるように灸=悪のようなイメージが根付いています。しかし現在は全くそんなことはありません!むしろ「灸をすえてやった」などとメディアなどでは言わないでいただきたいものです。まず直接もぐさを肌にのせることは場合にもよりますがあまりしません。当院では竹筒灸という竹の上に網が付けてありそこにもぐさを置くものや灸頭鍼と呼ばれる鍼の上にもぐさをのせたりする隔熱灸が主です。なのでやけどをすることはほぼありません。むしろ気持ちいい!!と言っていただけます。
とにかく一度体験してください!
今日もお一人の方が痛みをどうにかしたいから気は進まないが鍼をしてほしいという患者さんがおられました。気が進まない理由は「怖いから」。いざ施術を始めると「何も感じません」と返答。一通り施術が終わると「寝そうになった」そうで症状はというと「痛みはありません」と効果てきめん!状態を把握した上で施術するので症状にもよりますがたいていは効果が上がります。
昔の人は言いました!
鍼灸の古典書「黄帝内経」の中の「素問」の中に、鍼灸を信じないものに施術する必要はない、という一文があります。それほど自信と信念をもって治療にあたっていたことがうかがえます。そこまでは言いませんが本当に効果がある鍼灸術をぜひ受けていただきたいと日々感じています!